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焼肉
ドラマにも映画にもならない
ネットニュースには載らない
でも丸裸は描けない 太った地獄
有名じゃない名前を持った君と僕の焼肉
いつか週刊誌に撮られようね 約束
のぼせあがった アイスクリーム
炙り出した 浴びる唇
ビール 流し込むと 鳴る喉を
僕にだけ締めさせて
影も見えなくなったくらいに頭痛がやむ
太陽、嫌い
焚べたピンク 黒に変色
また熱く 繋いでは溶解
「別れないで」「別れない」
どうせ終わる だらしなさと
夏が産む しょうもない結晶
今夜も肌を溶かしてる
帰りは変な時間になる
君の目が覚める頃
たぶん僕は大丈夫じゃない
高くなくていい どうせ変わんない
安すぎるのはイヤ うるさいもん
文句つける子になってる?
え、今どうなってる?
上等なの味だけ知った
誰とかもう覚えてない
お金払ってない 咎められてない
弱音は吐いてない
口コミ低い 個室の火が
網を壊す だるい空気
「また来ようね」「また来よう」
ポイントカード作ったけど
夏で切れる 有効期限
同じ部位を食べている
これ苦手って言いたくない
お気に入りの洋服に
つく匂いも君と同じで
こんがり胸を焼いている
裏返えすのが怖くなる
他のタレに浸しても
僕と君の味に痺れてる
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